日本適応指導教育研究所は、平成13年4月に「内外の教育全般における今日的な課題、適応指導(教育相談、教科指導、教材開発等)についての基礎的、総合的な調査・研究を行い、公教育、公的機関との連携を推進し、我が国の教育の振興、発展に寄与する」ことを目的として設立されました。
現代は少子化や核家族化、近隣関係の希薄化によって、家庭と地域が強く結びついていた、かつてのような社会が成立しなくなっています。さらに、効率化を最優先し、スピードを重視する社会は、人間から生きることへの根源的な思索やいつくしみという要素をどんどんはぎ取り、人間同士が肉声で語りあう場や機会を急速に奪い去ったと言えるでしょう。
人間が「人になる」ということは知恵を持つということであり、知恵を持つためには多くの知識やさまざまな経験が必要です。知識を獲得する機会、多くの経験(挫折も含めた)を積む機会を子供たちに与え続けることこそが真の自信と展望を与える教育なのではないでしょうか。まさに、ヒトは教育によって「人になる」と言えます。
より複雑さを増す21世紀を生きる子どもに生きる知恵を授けるため、「より深く、より多角的な知識や考え方を効果的に身につけさせる」教育の必要性を感じ、そのような教育を常に研究・検証・実践する場として日本適応指導教育研究所を設立いたしました。「教育とは具体的実践である」という理念のもと、本研究所は今後も勁草学舎と連携を図り、子どもの成長を促す教科指導・教育相談・自立支援のあり方を日々追求して参ります。